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Last Update : 2004.2.17

EDTA依存性偽性血小板減少を起こした症例の基礎疾患ならびに起因薬剤について

Question 71

 EDTA依存性偽性血小板減少を起こしやすい疾患と、原因になりうる薬剤(例えば、同一抗生剤の長期投与等)があれば、教えて下さい。

Answer

 EDTA依存性偽性血小板減少症とは、末梢血の血球計数を測定するために主に用いられている抗凝固剤EDTA-2Kに採血した血液を混ぜた時、血小板凝集が起こってしまう症例のことです。 発生機序は患者の免疫グロブリンが、EDTAの存在下で生じる血小板のあるエピトープと反応して血小板を凝集させると考えられており、そのエピトープは GPIIb/IIIaである場合が多いとされていますが、エピトープとEDTAの関与についての詳細はよく分かっていません。 この現象は生体に影響はないと考えられていますが、血小板減少という誤った診断による不必要な処置は回避しなければなりません。

 発症頻度は0.09%〜0.21%で、基礎疾患(N=60)の内訳は腫瘍(32%)、感染症(18%)、血液疾患(10%)、循環系疾患(10%)、肝疾患(8%)、腎疾患(8%)、検診(6%)、その他(8%)であるとする報告があります。 起因薬剤については抗生物質の投与後、てんかん薬であるカルバマゼピン、バルプロ酸の投与後に発生したとする報告があります。 抗生物質で生じることから、抗生剤で抗体を吸着させて血小板凝集を回避する試みが、血球の形態異常を伴わないカナマイシンを用いて行われています。


(大阪市立大学病院 久保田 浩



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