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Last Update : 2003.10.31

粘液糸の鑑別と報告

Question 66

 電子カルテの開始に伴い、尿沈渣の結果もオンラインで返送することになりました。そこで、検査項目のマスター化の作業には日臨技の「尿沈渣検査法2000」を参考にしました。

 その際、いままで何気なく伝票に報告していた「粘液糸」のことが書かれていないことに初めて気づきました。現在、「粘液糸」についてはどのように判断し、報告すればよいのか、改めてご教授いただきたいと思います。よろしくお願いいたします。

Answer

 尿沈渣中の粘液糸は硝子円柱との鑑別が重要となります。

 鑑別点としては、平行部分の有無・辺縁の明瞭度・均質な内部構造の有無などがあげられます。また、硝子円柱は短径が白血球以上(10μm以上)と一般的にいわれています。これらを考慮の上、判定します。

 報告については日臨技一般分野長の油野先生にお伺いしたところ、JCCLSや旧研究班の尿沈渣検査法検討会で正式に論議されたことは無いとの事でした。

 私個人の考えとしては、粘液糸は炎症時やその回復時あるいは健常者にも出現しますが、疾患特異性がないこと、病変の推定(有無の判定)ができないという点で、臨床側に報告する必要性は少ないと考えています。

 臨床側と相談の上、ご施設での報告法を決められてはいかがでしょうか。

参考文献 近藤清志:硝子円柱と粘液糸の鑑別点.検査と技術30:460,2002

(社団法人 大阪府臨床検査技師会 学術部 佐々木正義



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