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尿沈渣は試料の性質上、「永久」標本の作製は困難ですが、尿沈渣成分を保存する
方法がいくつか考案されていますので紹介いたします。
方法1(野崎らによる)
1.pH7.4のリン酸Buf.用原液1本を蒸留水333mlに溶解する(0.2mol/l).
2.25%グルタルアルデヒド(1級)10mlに上記のリン酸Buf.90mlを加え、保存液とする(冷暗所保存).
3.保存する尿10mlをスピッツに分注し。沈渣を作成する.
4.沈渣成分に0.4%EDTA加生食を10ml加え、混和後遠心し、沈渣を作成.
5.沈渣成分に保存液を10ml添加し、混和後蓋をして冷暗所保存.
方法2(八木らによる)
1.100mlのメスフラスコにパラホルムアルデヒド(粉末・電顕用)1.5gを入れる(揮発性が強く、ドラフト内で行う).
蒸留水40mlを加え、アルミホイルで蓋をし、60〜70℃で加温溶解する.
(加温付スターラーで溶解を行う.溶解しにくく、透明化するまで約3時間要)
2.ほぼ透明化した時点で、室温にて冷却.
3.スターラーで攪拌しながら1N−NaOHを6滴加える(透明化が顕著となる).
4.25%グルタルアルデヒド(液状・電顕用)を8ml加え、混和(安全ピペッター使用).
5.0.2mol/lリン酸Buf.(pH7.4)を加え、全量100mlとし混和.
6.1%CaCl2をスターラーで攪拌しながら6滴加える(保存液は冷暗所保存).
使用時、必要量の保存液を蒸留水で約2倍希釈し、沈渣成分に1〜2ml添加、混和後蓋をして冷暗所保存.
長期保存の場合は、保存液を5ml以上加え、冷暗所保存.
以上の方法を用いれば、尿沈渣成分の長期保存が可能となります。
参考文献
1、伊藤機一(監),野崎司 他:尿沈渣ガイドブック.東海大学出版会,2000
2、伊藤機一(監),八木靖二,都竹正文:尿中細胞アトラス.第2版,医歯薬出版,1998
(社団法人大阪府臨床衛生検査技師会 学術部 一般検査部会 佐々木正義)
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