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Last Update : 2002.07.16

透析に用いる抗凝固剤

Question 41

 透析に用いる抗凝固剤はなんですか?

Answer

 血液透析に使用するおもな抗凝固剤と実際の使用法を以下に列挙します。

  1. ヘパリン

    (作用および特徴)アンチトロンビンVの共存下でXa、トロンビンの活性を抑制し、フィブリノーゲンからフィブリンへの転化を強く抑制。半減期1〜2時間。

    (問題点)として凝固時間の延長により出血を助長する。まれなアレルギー発生。 脂肪分解作用による脂質代謝への影響。など。

    (抗凝固法)

    1. 全身ヘパリン化法:一般的方法で、出血症例を除く安定期透析患者に適応。
    2. 局所ヘパリン化法:動脈側よりヘパリンを注入し、血液が体内に戻る前に静脈側よりヘパリンの中和剤である硫酸プロタミンを注入することにより、回路内のみヘパリン化しようとする方法。出血症例に用いられるが、大手術後や消化管出血時はメシル酸ナファモスタットを多用する。

  2. 低分子ヘパリン(商品名:フラグミン、クリバリン)

    (作用および特徴)主に抗Xa作用による抗凝固作用のため全血凝固時間の延長が少なく、透析による出血傾向の増強が少ない。ヘパリンに比べ半減期2〜3時間と作用時間が長く、脂質代謝に対する影響が少ない。

  3. メシル酸ナファモスタット(商品名:フサン、ベラブ)

    (作用および特徴)蛋白分解酵素阻害作用により抗急性膵炎薬として開発され、凝固因子にも阻止的に働くため抗凝固剤として使用されるようになった。半減期5〜8分と短く、出血を増強させない点では現在もっともすぐれている。

    (問題点)として大量投与が必要で経済的な面から長期使用が難しい。一部の透析膜では吸着されるため使用が困難。

  4. チクロビジン(経口薬、商品名:パナルジン)

    (使用法)残血予防の目的のため、ヘパリンの補助薬としてヘパリンと併用する。

    (特定医療法人仁真会白鷺病院 吉本 勝美



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