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Last Update : 2004.05.15 (First Update : 1999.01.05)

異型リンパ球と異常リンパ球

Question 6

 白血球分類で,異型リンパは何%くらいあれば報告したほうがいいのでしょうか。正常値の記載された文献がみあたらず,ドクターサイドへの説明に困っております。

 また,異型リンパと異常リンパの区別をしている施設はどれぐらいの割合であるのでしょうか。

Answer

 まず、異常リンパ球についてですが、現在のところ「異常リンパ球」という細胞の名称は学会などで、そして国際的にもコンセンサスが得られていません。このことについては、私たちが「検査と技術」(医学書院)の1999年11月号掲載の依頼原稿にまとめたところです。もしも貴施設でご購読されていたら、是非、ご一読下さい。

 異常な形態のリンパ球が出現した場合、それが腫瘍性か、あるいは反応性(異型リンパ球)かということを判別することが重要です。詳しくは前述の文献をご参照下さい。

 異型リンパ球は、何らか(ウイルス感染や薬物アレルギーなど)の刺激に反応して出現した刺激型リンパ球と考えられますから、出現していたらその旨を報告書に記載する必要があると考えます。カウントできれば数値、出現を認めた程度であれば+など、施設によって異なると思いますが、表記すべきだと考えます。以上です。

(大阪府立看護大学医療技術短期大学部 近藤 弘


 もし、異型リンパがあるのなら1%でも報告すべきである。しかし、それが異型リンパであるかどうかは別問題である。異型リンパは外敵からの抗原刺激によって白血球が幼弱化するために発生するもので、生体の中ではあってないようなものである。そのため、正常値は決まっていない。ただ、NCCLS ではウィルス感染性として 0.7×10^9 個/L の記載がある。これは、絶対数で評価されるべきなので%としては記載されていない。

 異型リンパに関しての日臨技の勧告については、以前のアンケートで45%が勧告を使用してる、55%がわからない・使用していないであった。実際には 20〜30%が使用しているものと思われる。現在では、異型リンパと異常リンパの区別に関しての見解は「保留」ということで日臨技は勧告を出している。大臨技でも同じで、血液部会としても「保留」というかたちで勧告を出していて、これは近日中に各施設へ連絡が伝わる。はっきりとした見解が決まれば、日臨技・大臨技の方から連絡が来る。

 私の個人的な見解としては、よくわからなければ 1%でも報告するべきであると考える。極端に多ければ(10%異常が2〜3日続くなど)、ウィルスの検索をすべきであることを医師に伝える必要がある。

(大臨技学術部血液検査部会 根来 利次



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