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Last Update : 2004.04.26 (First Update : 1999.01.05)

用手法による検査手技と検量線

Question 3

 臨床化学にて、酵素項目等を用手法で行う時について教えて下さい。

 検量線についてですが、既知濃度のもの(希釈したものも)、試料のかわりに水を用いたものの吸光度を測定しますが、さらに検体ブランク、試薬ブランクの測定値を検量線に反映させるときの考え方を教えて下さい。

 また検量線の書き方を基本的なところから教えて下さい。

Answer

 まず、検量線の作成に関してと、また試薬ブランク、検体ブランクの関連について説明します。

 検量線の作成は、0濃度(蒸留水または生理食塩水)と既知濃度の試料を使います。しかし、酵素に関しては既知濃度の試料は手に入りにくい可能性があります。その時は、測定された吸光度にファクターを乗じます。ファクターの算出法は下記の参考文献を見て下さい。

 試薬ブランク、検体ブランクについて、試薬ブランクは検体の代わりに、蒸留水(生理食塩水)等の反応を全くしないものを入れての、吸光度です。検体ブランクは、発色試薬を入れる直前の吸光度です。

試薬ブランク 標準液   検体  

生食a ml− ml− ml
標準液− mla ml− ml
検体− ml− mla ml
第一試薬b mlb mlb ml
(ここの吸光度が検体ブランク)
第二試薬c mlc mlc ml
(ここの吸光度が試薬ブランク)


吸光度測定、濃度換算

 TPの様に1試薬系での測定は、硫酸銅を除いた試薬を作成し、同じ様に測定して検体ブランクとする方法もあります。

 検体ブランクに関しては、日立、東芝等の自動分析装置のパンフレットの測光方式を参考にされても分かり易いと思います。

 これらに関して下記に示した文献がお役に立つと思います。

  1. 医歯薬出版 北村元仕 著「実践臨床化学」
     少し古い感じもしますがお決まりの名著だと思います。各項目に関してマニュアルで実施する際の基本的な事はよく記載されています。
  2. 臨床化学 19巻 第2号 1990年6月「ヒト血清中酵素活性測定の勧告法」
     ここでの記載は CK、ALP、LD ですが JSCC の勧告法は実施方法に関して詳しい規定があるので、他の勧告法も含めて用手法で実施する際の参考になると思います。
  3. サイエンスフォーラム 桑 克彦編 「実践臨床検査機器マニュアル」
     実際に実験する際の細かな注意点、実施方法、ファクター算出法、データの記載例が掲載されています。
  4. 検査と技術 26巻 1998年〜では、毎月に「機器性能の試験法」というトピックスがあります。自動分析装置に的は絞っていますが、やり方は同じですので適宜、必要なところを参考にされてはいかがでしょうか。

(社団法人 大阪府臨床検査技師会 学術部 臨床化学検査部会 中島 康仁



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