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Last Update : 2005.08.07

チーム医療推進委員会だより 糖尿病療養指導部会

糖尿病療養指導

大阪赤十字病院検査部 山下 己紀子
はじめに

 糖糖尿病はインスリン作用不足に基づく慢性高血糖を主徴とする代謝症候群です。成因は多様で遺伝因子と環境因子が関与し、糖質代謝異常をはじめとして脂質や蛋白質代謝が障害されます。高血糖が長く続けば糖尿病特有の合併症が出現します。糖尿病治療の最終目的は合併症の発症予防と進展抑制です。糖尿病患者さまのQOLの低下を予防するため、さぁ私たちにできることは?

 チーム医療スタッフとして参画している施設は少しずつ増えていますが、まだまだ、臨床検査技師が関れないのも現状です。参画するにはどのようにすればいいのか?患者さまと関るには具体的にどのようにすればいいのか?また患者さまを指導するには糖尿病に関する知識を十分に供給できなければなりません。糖尿病療養指導士資格取得するには?等。糖尿病療養指導部会では共に学び、交流の場を持ち発信していきたいと考えています。

CDEJとは?

 CDEJ とは Certified Diabetes Educator of Japan(日本糖尿病療養指導士)の略です。これは、糖尿病患者さまの療養指導に従事するコメディカルスタッフ(看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、准看護師、理学療法士、栄養士)に与えられる資格で、認定されると、糖尿病の臨床における生活指導のエキスパートであると認められたことになります。療養指導は治療そのものである、という立場から、療養指導の業務は医師の治療方針に沿って日本の医療法で定められている各医療専門職の業務に則って行われています。

わが国の糖尿病療養指導の歴史

 1955年頃から、日本の各地で糖尿病患者さまの集団療養指導が医師と栄養士により始められました。1961年、日本糖尿病協会の設立を機に各種研修会開催後、小児サマーキャンプ、糖尿病教育入院、在宅インスリン自己注射、在宅血糖自己測定(1986年保険適用→指導開始)など療養指導の方法や指導が多様化し、それに伴い多くの医療従事者が療養指導に参画するようになりました。

 1989年、医師に関して糖尿病認定医制度が発足されました。しかし、近年糖尿病患者数と糖尿病合併症は増加し、糖尿病療養指導従事者の質的向上と人員の増加が望まれ、2000年に糖尿病療養指導士認定機構が発足し、第1回糖尿病療養指導士認定試験が2001年に実施されました。

糖尿病療養指導士数

 第1回(2000年度)から第5回(2004年度)の認定資格取得者総数は11,778人です。その内、臨床検査技師数は1,200人です。

海外では

 米国、カナダ、オーストラリアでは1970年代の初頭より糖尿病療養指導従事者の専門性と認定について検討され、1986年にはCDE制度が発足し実績を積んでいます。米国では2000年にCDEの療養指導に公的保険の給付が実施され、台湾ではCDEの存在を病院の格付けの参考にされています。

糖尿病患者さまへの療養指導の必要性と役割

 合併症の発症予防と進展を抑制し、健常人と変わらない社会活動を可能にするためには良好な代謝コントロールを維持する必要があります。そのためには、生涯にわたって患者さまと医療側の密な連帯による療養指導が必要です。

 基本となる食事・運動療法や必要に応じて行われる薬物療法は医師の処方により行われますが、実施は患者さまの自己管理により行われます。糖尿病療養指導士は医師が患者さまに指示する治療方針を正しく適切に伝え、患者さまが自己管理できるように援助するのが役割です。

チームの形

 チームの形式はその医療機関により異なります。大切なことはその施設の療養指導に対するする考え方であり、計画、実施手順、評価に関する施設内の意思統一が必要です。療養指導のプログラムおよび個々の患者さまに固有なスケジュール作成には各職種のスタッフが参画し治療や療養指導の人員や資材の効果的利用計画を検討運用します。以上は糖尿病療養指導士認定機構編より抜粋した内容です。

現状は

 各施設での療養指導士の関り方は異なります。クリニカルパス導入から療養指導を始めた施設、血糖自己測定器の使用説明、指導、機器の管理を行っている施設、糖尿病教室で糖尿病検査を中心に説明や指導をしている施設、管理栄養士と共に指導している施設、関り方は様々です。いずれにしてもまず、その施設の医師との連携がなければチーム医療への参画はできません。勿論検査側の方針にもよりますが、従来の検査室で検体を待つことを中心とした対応はかなり変革してきています。

 今何ができるか?常に医療スタッフとして、意識を持ち、医療現場で何が起きているか、対応すべきことは何なのか臨床検査技師の特徴を生かしたことが患者さまに提供できるよう、療養指導を通して活動をして行こうと考えています。これから資格取得を考えている方、考えていない方もぜひ共に学びましょう。

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