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Last Update : 2005.07.10

チーム医療推進委員会だより 褥瘡対策チーム

褥瘡対策

多根総合病院 竹浦 久司
はじめに

 当院における褥瘡対策チームの立ち上げは、2002年3月に活動を開始した。担当医師(皮膚科医)以外は専門的な知識もたず、活動をしていくうちに、褥瘡に興味を示した看護師を中心に1年ぐらいで、どうにか活発に活動するようになった。その後、担当医師(皮膚科医)が退職し、新たに外科医が担当医師となり、そのころから褥瘡治療の概念が変化した。以前は、被覆材による治療が主流であったが、ラップ療法を実施するようになった。今回この療法を中心に褥瘡治療の紹介を行う。

褥瘡とは

 褥瘡は寝たきりの人にできやすく、高齢者が多くを占めている。背中にできやすく、骨とベッドの板の間に皮下脂肪や筋肉が挟まれて、同時に血管もつぶされ血流が悪くなり最終的に細胞が腐ってしまう。最初は皮膚が赤くなるだけだが、次第に皮膚が剥がれ落ちて取れてくる。酷くなると皮下脂肪までえぐれ、骨が露出する。通常褥瘡が治るまでに最低2、3ヶ月以上を要し、1年以上治らないケースは珍しくない。このことから、褥瘡とは非常に治りにくい病気である。

ラップ療法とは

 ラップ療法とは食品用ラップを使用した新しい褥瘡治療法で、1996年に相澤病院総合診療部統括医長鳥谷部俊一氏によって提唱された療法である。被覆剤の代わりに食品用ラップを使用する方法で、褥瘡の患部を水でよく洗い、その後消毒せずに食品用ラップで患部を覆うものである。

ラップ療法による褥瘡治療

 褥瘡ができると、寝ている自分の体重によって患部が圧迫され、治りにくい状態が続く。医療用の被覆材は数ミリ〜1センチの厚さがあり、患部から出る浸出液を吸収してしまうため患部を乾燥させるので、体を動かしたときに皮膚がよじれて、更に悪化させる。一方、食品用ラップにはほとんど厚さがなく患部への圧迫もなく、浸出液を吸収しないので乾燥を防ぐ。また、ラップは体に沿うため、体動による皮膚のよじれが生じずに済み、病状を悪化させない。被覆剤に比べ、ラップは大きさや形も傷に合わせられ、様々な傷の状態に対応できる。

 実際の治療方法は、まず褥瘡の傷口を水道水でよく洗い、周りについた水滴を拭き取る。この時、傷の内部は湿った状態が良いので触らないようにする。そして消毒せずに食品用ラップを傷に当て、テープで周囲を固定する。この時患部に浸出液を少し残しながらも自然と外へ流れるように、テープを一箇所だけあけておく。この治療法により、褥瘡が飛躍的に治癒するケースが多く確認されている。

おわりに

 今回は褥瘡治療を紹介しました。褥瘡対策チームに限らず、回診の必要性は、チーム医療においては不可欠であるが、褥瘡のできる部位が部位なので大勢でガヤガヤする回診だけは避けたいものですね。(きっこうNo123より抜粋)

 ☆前回に引き続き「褥瘡対策チーム」は経験あるなし問わず世話人を募集しています。連絡先:多根総合病院竹浦久司 q_take@tane.or.jp まで。

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